HSPに向いてる仕事はある?働きやすい職業7つや適職を探すポイントを紹介
「HSPの適職を知りたい」
「自分に向いている仕事を知りたい」
HSPに向いてる仕事や企業と出会うには、複数のポイントがあります。
それは、細かさを追求できる仕事を選んだり、静かな場所で働ける環境を選ぶことが大切です。
本記事では、HSPに向いてる仕事の特徴や、おすすめの職業を解説しています。
私はHSS型の気質を持つHSPで、2回転職を経験しています。
HSPが適職を探すポイントも解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
きぬお
この記事の監修者:きぬお
- 転職を2回経験した20代
- HSS型HSP
- 内向型
- 内向型・HSPに特化した情報を配信中
HSPとは
HSPは、Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)の略語です。
日本国内では、「繊細な人」や「感受性が高い人」とも言われています。
HSPは病気ではなく、生まれつき持っている気質であることがポイントです。
気質であるため、周囲から理解されづらく誤解を招いてしまう可能性があります。
HSPは他の人に比べて刺激を過剰に感じ取りやすく、生きづらさを感じる場面があります。
HSPが持つ主な特徴
HSPは、DOES(ダズ)と呼ばれる特徴を持ち合わせています。
DOESの言葉について、聞いたことある方もいるのではないでしょうか。以下にそれぞれの特徴をまとめています。
- 深く物事を考える傾向がある(Depth of Processing)
-
1つの情報を聞いて、多角的に様々なことを考えることができる。気になったことをネットで調べ始めると、止まらなくなる場合がある。
- 刺激に過度に反応する(Overstimulation)
-
HSPは外的から受ける刺激に敏感な特徴がある。
- 人混みに嫌気がさす
- 芸術作品から感銘を受ける
- 些細なことで驚いてしまう
- 共感力が高い(Emotional Reactivity and Empathy)
-
他人に対する共感力が高く、感情移入してしまう場面がある。
- 映画の主人公に感情移入する
- 他人が泣くと、自分も涙もろくなる
- 他人の言動や目線から気持ちを察することができる
- 細かいことに気づきやすい(Sensitivity to Subtleties)
-
身の回りにある些細なことに気づきやすい傾向がある。
- 服の素材やタグの肌触りが気になる
- 環境の変化に敏感
- 添加物に過剰に反応する
上記の特徴を自身で知っているだけでも、日常を少しばかり楽に過ごすことが可能です。
HSPに向いてる仕事の特徴
HSPに向いている仕事の特徴を解説します。
HSPに合う仕事・働き方の特徴を知ることで、気質を活かしながら仕事をすることが可能です。
人との関わりが少なくて済む仕事
HSPはなるべくコミュニケーションが少なくて済む仕事が向いています。
他人との過度なコミュニケーションは、HSPにとって苦痛になる場合があります。
結果として無駄に疲労を感じたり、1人きりになりたいと感じてしまうのです。
- カウンセラー
- 情報システム系の仕事
- Webマーケター
もし転職で業種を変える場合は、できるだけ人との関わりが少なくて済む職種を意識してみると良いでしょう。
正確さを追求する仕事
HSPは細かい作業を淡々とこなすことが得意な傾向があります。
自分の空間を作り、黙々と作業に取り組める職業と相性が良いです。
- 事務系の仕事
- 電子系の製造業
- エンジニア
上記のような職種は細部に注意を払い、ミスを減らすことが求められるため、HSPと相性が良いです。
過去を振り返り、どんなことに夢中になっていたかを思い出してみると、自分に適した職業のヒントが見つかるでしょう。
人の心に携わる仕事
HSPは共感力が高い特徴があり、人に寄り添ったり、人の悩みを解決するような仕事にも向いています。
- カウンセラー
- 柔道整復師
- コーチング
対話が好きな方や誰かのために尽くすことが好きな方は、上記のような職種が適している傾向があります。
想像力・創造力を活かせる仕事
HSPは創造力が高い傾向があり、クリエイティブ系の職種も向いています。
クリエイティブ系の職種の良いところは、自分らしいアイデアや発想を、思う存分活かすことが可能です。
- イラストレーター
- 作曲家
- デザイナー
上記のようなクリエイティブ系の職種で、いきなり成功するのは難易度が高いため、まずは趣味や副業から始めてみるのもおすすめです。
クリエイティブな特技があったり、極めたいことがある方は、上記の道を進むとあなたらしく仕事を行うことが可能です。
作成した作品などは、SNSで発信しファンを増やしていきましょう。
静かな場所で働ける仕事
HSPは環境にこだわることが大切です。刺激に対して過度に反応してしまうため、極力ストレスがない環境で仕事をするようにしましょう。
以下のようなWeb系の仕事は、裁量権を持ちやすく、働く場所を自由に選びやすいためHSPにおすすめです。
- Webエンジニア
- Webマーケター
- Webデザイナー
僕はWebの業界に5年ほどいますが、働く場所や仕事内容など、自分らしく働けています。
HSPにおすすめの職業7選
続いて、HSPにおすすめの職業を厳選して7つ解説します。
①Webエンジニア
Webエンジニアはプログラミング言語を習得し、アプリ開発やシステム開発に携わる仕事です。スキルを身につければ比較的独立もしやすいです。
また、エンジニアはリモート環境を推奨している企業も多いため、環境面でHSPと相性が良いです。
今後もIT人材は不足すると言われているので、特に20代の方であればキャリアチェンジを狙っていきたい職業の一つです。
プログラミングの学習は挫折率が高く、スクールに通う人も一定数います。
②Webマーケター
Webマーケターは、広告運用やSEO対策を通してWeb集客を支援する職業です。
自分の頭で考える機会が多く、作業に没頭できる強みを持つHSPと相性が良いです。
また、エンジニアと同様に経験を積めば独立しやすい特徴があります。
Webマーケティングは継続的に効果検証を行うため、フリーランスとして企業と契約すれば、半年や1年といった長期間での契約が見込めることもWebマーケティングのメリットです。
異業種からWebスクールに通ってスキルを習得し、スクール卒業と同時に独立するマーケターも一定数います。
③Webデザイナー
WebデザイナーはWebサイトやアプリ、広告用のバナー制作を行う職種です。
クライアントにとって理想のデザインを作成するために、自分のアイデアを活かすことができます。
相手の立場になってデザイン案を考えることができると、Webデザイナーとして重宝されるでしょう。
また、本業に加えて副業としてWebデザインを行っているWebデザイナーも一定数います。自分のペースで仕事を進めやすく、HSPにとって理想的な職業の1つと言えます。
④企画職
企画職は市場調査や競合調査など、マーケティングを通してアイデア出しを行う職業です。
データを参考にしながら自らアイデアを出していく能力が必要になるため、思慮深いHSPと相性が良い職種です。
一方で、企画職はコミュニケーションが増える場面も増えるため注意が必要です。
誰もが思いつかない新しい視点でアイデアを提案できる可能性があります。
⑤心理カウンセラー
心理カウンセラーは、お客様の心や精神面をケアする職業です。
働く場所は学校や病院、企業など多岐にわたり、心のストレスや人間関係の問題に対するカウンセリングを行います。
心理カウンセラーになるために必須の資格はありませんが、臨床心理士や公認心理師といった資格が用意されています。
心理カウンセラーは人の話を聞いたり、人に寄り添うことが好きな方に向いている職業です。
⑥介護職
介護職は、日常で支援を必要としている方を支える職種です。
高齢者とのコミュニケーションが必要で、心のケアも仕事の一部として行います。
介護職は人手不足であることから、未経験OKで求人が出ている場合も多く、初心者でもチャレンジしやすい職業です。
特に、高齢者とのコミュニケーションが得意な方に、介護職は向いている傾向があります。
⑦公務員
公務員は地方自治体や国の機関で働く職業です。
HSPは将来に対して漠然とした不安を持つことがあるので、安定性を重視する観点でおすすめの職業です。
- 消防士
- 市役所職員
- 税務署職員
上記のように公務員の中でも様々な職種があるため、あなたに合ったポジションを見つけることが可能です。
HSPに向いてない仕事環境
HSPは自分に合っていない環境にいると苦痛に感じやすいです。
HSPに向いてない、合っていない仕事環境を紹介します。
コミュニケーションが多い仕事
HSPは大勢と仕事をしなければいけない職業や環境を避けた方が良いです。
外部からの刺激に過度に反応するため、コミュニケーションが多いとストレスを感じやすくなります。
- イベントの設営員
- コールセンター
- アパレル販売員
上記のような職種は多くの人と接点を持つため、HSPにとっては負担になる可能性があります。
もしコミュニケーションが多い職種に就く場合は、「なぜその仕事をやりたいのか」の理由を考えておくようにしましょう。
ノルマ設定が激しい仕事
HSPはノルマが厳しい職種や業界を避けることが無難です。
HSPは人の話し声や物音などに過剰に反応して、ストレスを溜めてしまう一面があります。
プレッシャーもその要因の1つで、毎日数字に追われていると疲弊してしまう可能性があります。
例えば、保険営業の職業はHSPにとってパフォーマンスを出しづらい職種の1つでしょう。
残業が多すぎる仕事
残業が極端に多い職場は避けるようにしましょう。
HSPがパフォーマンスを維持するためには、外部との接点をシャットダウンし1人になる時間が必要です。
「気合いで乗り切る」といった精神論で働く方法はおすすめできません。
平日でもゆとりを持って働くことで、仕事が長続きしやすくなります。
もちろん、例外もあり、スキルアップのために仕事ファーストの働き方をするなど、あなたの仕事に対する目的、考え方を第一優先にすることが重要です。
HSPが適職を探すためのポイント
転職に失敗してしまうとすぐに企業を辞めたくなってしまいます。
HSPが適職を探すポイントについて解説します。
転職で実現したいことを書き出す
企業の選考に進む前に、転職で求める条件を明確に書き出しておくことが重要です。
企業とのミスマッチや早期離職を防止できるからです。
- リモートワークの導入
- 通勤時の乗り換えは1本まで
- 高圧的な上司を避けたい
- 特定分野の仕事に携わりたい
上記のように、あなたが転職で重視する条件をリストアップしてみましょう。
「現職での不満を解消できるか」や「あなたの将来の夢につながることを実現できる企業か」の視点で転職を考えてみるといいですよ。
やみくもに企業に応募しない
転職に焦っているからといって、やみくもに企業の選考に応募することは避けるべきです。
HSPは目的や理由がないと中々行動に移すことが難しいためです。
なんとなく応募した企業に対しては、特に入りたいわけでもないため、志望動機を考えることが苦痛になることがあります。
時間をかけてもいいので、本当に入りたいと思った企業を焦らずに見つけることが重要です。
僕はなんとなく応募した企業の志望動機が言えず、面接に失敗した経験があります。
適度に休む
働きながら転職活動を進めると、仕事終わりに面接をこなすなど、ハードスケジュールが続くことがあります。
体が限界に達していることに気づかない場合もあるので、疲れがパンクしてしまう前に、適度に休むことが重要です。
スケジュールに余白を持たせ、準備や練習に時間をかけることで、最善のパフォーマンスで面接に挑むことができます。
週に5日面接を入れた時は、体が限界で転職に嫌気がさしてしまいました。
職種よりも働き方で仕事を選ぶ
HSPの場合は業界よりも働き方で転職先を決めることがポイントです。
HSPは人間関係や仕事の裁量権など、環境によって発揮できるパフォーマンスが大きく左右されるためです。
例えば、「給与が良いから商社マンになる」などの考えはおすすめできません。
「自分の興味や関心がある仕事内容か」や「職場の雰囲気は温かそうか」など、働き方や環境を基準に選ぶことで、あなたに適した職場を見つけやすくなります。
転職アドバイザーの力を借りて仕事を探す
HSPが転職する際は、転職エージェントを利用した方がいいです。
HSPは何でも1人で解決しようとする傾向がありますが、転職アドバイザーは職歴書の校正や面接練習など、客観的な視点でアドバイスを行ってくれます。
あなたの代わりに、スケジュールの調整や金額面などの条件交渉も行ってくれます。転職エージェントの利用は、働きながら転職活動を行う場合、転職活動の負担を軽減することが可能です。
転職エージェントは無料で登録できるので、まずは2〜3社に登録してサポートを受けてみると良いでしょう。
【体験談】HSPの僕は転職エージェントを活用して環境を変えた
僕は転職エージェントを活用してWebマーケティング業界に転職をしました。転職の際は大手からマーケティング業界に特化している転職エージェントなど、数社を使用しました。
キャリアアドバイザーと共に転職を進めたことで、裁量権を持って仕事をしたり、自分自身のアイデアを活用するなど、自分らしさを活かしながら働くことができています。
例えば、出社の際は座席が固定されているため、周りの刺激をカットしながら黙々と仕事に集中することが可能です。
HSPは「何をするか」より「どの環境にいるか」で出せるパフォーマンスが大いに変わってくると思います。
そのため、転職活動ではリモート推進の企業や、仕事の仕組みを自分で作っていけるなど、新しい職場が長く続くように働き方にこだわりました。
環境面を固めてから、「独立しやすい」や「給与面がいい」などの理由を考慮して、業界(僕の場合はWebマーケティング)を選ぶのがおすすめです。
キャリアアドバイザーは働き方や仕事内容、面接通過のコツなど、転職について様々なことを教えてくれるので、転職を成功させるために、ぜひ転職エージェントを活用しましょう。
HSPの転職に関してよくある質問
- HSPは転職エージェントを活用するべき?
-
HSPは転職エージェントを活用すべきです。
キャリアアドバイザーの力を借りることで、あなたの代わりに、金額面や入社時期などの企業に言いづらいことを打診してくれます。
- HSPが未経験で職種を変えるのはあり?
-
職種が「自分の興味関心があること」に当てはまれば、職種を変えても問題ないです。
きぬお僕もエンジニアからWebマーケターに転職しています。
また、年齢が若いほど未経験分野への転職は成功しやすいので、第二新卒や既卒カードがあれば有効活用しましょう。
職種を変えるときは、「なんで職種を変えたいのか」を明確にしておきましょう。
HSPは目的がないと行動を続けることが特に難しいので、上記の理由が大切になります。
- HSPに向いてる適職は?
-
HSPは以下の項目を仕事で満たせると、もちろん適職は人それぞれですが、適職として向いてる可能性が高いです。
- 人に寄り添える
- クリエイティブ
- 多くの人と関わらない
- 正確さや細かさが求められる
学生時代の過去を振り返って、「どんな時に夢中になっていたか」や「どんな時に心が軽くなったか」について考えてみると適職探しのヒントが見つかります。
まとめ:HSPに向いてる仕事を5つ解説
本記事では、HSPに向いてる仕事の特徴について解説しました。
「なるべく少人数と関わる」や「アイデアを活かせる環境」など、複数のポイントがあります。
他にも、転職で実現したいことを書き出す、むやみに企業に応募しないなど、適職を探すポイントも合わせて解説しました。
HSPが転職をする際は、転職エージェントを積極的に活用するようにしましょう。
職務経歴書や面接について、プロの転職アドバイザーからアドバイスをもらうことが可能です。
給与面など、企業に言いづらいこともアドバイザーに打診してもらうことが可能です。
以下の記事では、HSPにおすすめな転職エージェントを紹介しているので、ぜひこちらもご覧ください。
本記事の感想をお聞かせください