HSPの私が転職して感じたこと。繊細さんに見てほしい仕事との向き合い方
「職場の人間関係で悩んでいる」
「いつ転職するか迷っている」
「繊細な性格に悩んでいる」
本記事は、上記の悩みを持つ方に向けて解決策を執筆しています。
私はHSS型HSPの1人で、20代中盤で転職を2回経験しています。
本記事では転職のメリットやデメリット、ポイントなどを実体験をベースに記載しています。
HSPにおすすめの転職エージェントについても解説しているので、転職を検討している方はぜひ最後までご覧ください。
きぬお
この記事の監修者:きぬお
- 転職を2回経験した20代
- HSS型HSP
- 内向型
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HSPの私が転職を経験した話①
私はHSS型の気質を持つ20代のHSPで、過去に2回転職を経験しています。まずは1回目の転職事情をまとめて紹介します。
独立に憧れていた
私は新卒で入った企業で働く中で、独立に興味関心を持ちながら仕事をしていました。
会社に拘束されることがストレスで、働き方や仕事内容が自由なフリーランスに憧れていました。
いざ働いてみると、学生時代もそうでしたが、以下のような項目がストレスになりますよね。
- 電話の着信音(企業の固定電話)
- 雑談の話し声
- 満員電車
働き方や場所が自由になるフリーランスは、上記のストレスを解消してくれます。2年ほど働いたタイミングで、エンジニアとしての独立を決意し企業を退職しました。
1回目の転職では正社員ではなく、業務委託として複数の企業案件に参画する転職を行いました。
独立は家やコワーキングスペースで仕事をできる、ある程度時間に余裕ができるなど、魅力的な働き方です。
HSPは無理に正社員にこだわるのではなく、あなたに合う働き方をすることがベストです。
思いつきで転職した部分がある
企業に勤めることに苦手意識を持ち、思いつきで転職を決意した部分もあります。
企業に勤めていれば、当たり前ですが、やりたくない仕事を振られる可能性もありますよね。
- 苦手なタイプの上司がいる
- 満員電車(出社)がつらい
- やりたくない仕事もやる必要がある
「独立すればやりたいことだけ仕事にできる」と思い、退職するか迷っていた時期もありました。
独立して最初のうちは、経理や営業など慣れない仕事にも挑戦する必要があるので注意が必要です。
経理や営業など新しい仕事は、HSS型(刺激を求めて行動)の特徴もあり意外と楽しめました。
また、思いつきで転職するとお金に困る可能性もあるので、退職時期や資金について、事前に考えておくと良いでしょう。
HSPの私が転職を経験した話②
ここまで新卒で入社した企業→1回目の転職についてまとめました。続いて、2回目の転職事情を紹介します。
仕事内容を変更した
もともとエンジニアとしてキャリアを積む予定でしたが、途中でWebマーケティングの職種にキャリアを変更したい思いが強くなりました。
20代中盤でエンジニアからWebマーケターに転身しました。
一度はエンジニアとして独立しましたが、Webマーケターとして実務経験を積める企業を探し、転職に踏み切りました。
Webマーケターに転身した背景には、以下の理由があります。
- サイトを制作する中で、Webマーケティングの興味関心が高くなった
- 新しいことに挑戦してみたかった
- プログラミングよりSEOや広告の分野が得意と感じていた
黙々と作業ができたり、あまりコミュニケーションを必要としないことから、IT系やWeb系の職種はHSPに合っていると言われています。
職種を変える際は、0からのキャリア構築となるので、「自分が将来どこを目指すのか」「本当に職種を変えて大丈夫か」など、明白にメリットデメリットを考えておくことが重要です。
未経験採用の場合は給与が今よりも下がる場合があるので、生活資金にも注意しましょう。
オフィスが近所になった
1社目では通勤に1時間ほどかかっていましたが、転職を経て通勤時間が約30分になりました。
朝早く起きてリフレッシュできた日でも、出勤時の満員電車はストレスです。
働き方の他に、出勤時間を見直すことも重要です。
特に、リモートワークがない、リモートワークが少ない方が転職する際は、通勤時間を見つめ直すといいでしょう。
もちろん電車で読書をする、音声学習をするなど、通勤時間を有効活用する方法もありますが、通勤時間を減らして家で好きなことをする方が幸福度が上がりますよ。
HSPの私が転職して感じたメリット
HSPの私が転職して良かったと感じるメリットを紹介します。
新しいことを覚えられる
転職を行えば新しい仕事を覚えられる可能性が高いです。私の場合は、Webマーケティングの業務を新しく習得しました。
HSS型HSPは飽き性な気質を持ち合わせているため、常に刺激を求めて行動する傾向があります。
HSPは飽き性なため、仕事がルーティンワーク化してくると飽きてしまう可能性があります。
20代であれば未経験採用で企業に入社しやすいので、転職で職種を変更することも1つの方法でしょう。
ただ、職種を変えすぎると専門性が身につきにくくなるので注意が必要です。
通勤時間が短くなる
通勤時間は短いに越したことはありません。
私は会社まで60分ほどかけて通勤していましたが、転職を経て通勤時間が30分ほどになりました。
通勤時間を短縮することで、趣味や副業、自分探しなど、家で過ごせる自由な時間が増えます。
もちろん、電車に乗っていても読書をすれば時間を効率的に使えるでしょう。
ただ、リラックスして家で自由な時間を過ごす方が、リフレッシュ度や幸福度は上がります。
現在通勤時間に60分以上かけている方は、転職の際に「通勤時間の短縮」にも注目してみてください。
人間関係をリセットできる
転職をして新しい環境に入れば、人間関係をリセットすることが可能です。
嫌な上司がいてつらい、うるさくて気の強い人がいる、など、職場の人間関係で悩みを持っている方は、転職で人間関係を0から再構築できるチャンスがあります。
人間関係について「現状の職場での悩み」と「0から再構築する大変さ」を天秤にかけて、転職するか判断してみてください。
嫌な人間がいたら、環境を変えてその人のことを忘れてしまうのも1つの手段ですよ。
もしかしたら、HSPは新しい職場でも人間関係で悩む可能性があることに注意が必要です。
HSPの私が転職して感じたデメリット
続いて、転職して感じたデメリットを紹介します。
コミュニケーションに困ることがある
転職すれば新しい人間関係で仕事を始める一方で、コミュニケーションに困る場面もあります。
企業の風土や個人の考え方など、組織の特徴を捉えて慣れるまで3ヶ月〜6ヶ月ほどかかります。
特にHSPは「今話しかけても大丈夫かな」や「静かな空間で声を出しづらい」など、コミュニケーションの観点で悩みを抱えやすいです。
現在の職場でコミュニケーションで悩んでいる方は、どんな環境であればコミュニケーションをしやすいか考えてみると良いでしょう。
HSPに合う環境として、チャットがメイン、リモートで働けるなどがあります。
外向型が多い企業に入るとつらい
外向型の割合が多い組織に入ると、HSPはなかなか馴染めずに仕事がつらくなるでしょう。
外交型はそもそもの声が大きかったり、仕事終わりは頻繁に飲みに行くなど、HSPの方とは真逆の方法でストレスをリフレッシュする一面があります。
最初は組織に馴染むように努力したとしても、半年、一年と長期的にみればストレスが溜まっていくでしょう。
HSPは「周りにHSPが多い」や「職場が比較的静か」など、HSPに適したポジションを選ぶようにしましょう。
環境が合わないとすぐ辞めたくなる
HSPが1番こだわるべきポイントは「環境」です。HSPは刺激に過度に反応したり、他人への共感力が高い特徴があるからです。
良い意味でも悪い意味でも環境から受ける影響が大きいと言えます。
例えば、以下の環境にいる場合、HSPは気付かぬうちにストレスを抱えている可能性があるでしょう。
- 音楽が鳴り響いている
- タイピング音がうるさい人がいる
- 頻繁に喋りかけてくる人がいる
一方で、以下の環境であればHSPはのびのびと過ごしやすいでしょう。
- 邪魔が入らず1人で作業に取り組める
- お気に入りのアロマを炊く
- 波の音など自然のBGMを流す
できるだけ刺激をカットし、1人の空間を作ることが大切になります。
転職するか迷っている時に確認してほしいポイント
なんとなく転職をすると、HSPは転職を繰り返すリスクがあります。転職の際に意識してほしいポイントを5つ解説します。
お金に惑わされていないか
HSPが転職する際はお金だけで企業を決めないことがポイントです。
仮に給与が高くても、HSPにとっては人間関係が悪い環境で行う仕事や、意欲関心が低い仕事を継続的に行うことは苦痛です。
もちろん、お金は生活に関わることなので、現状よりも年収が上がるように転職活動を行うことは大切です。
ただ、HSPはお金ファーストで転職するのではなく、「伸ばしたいスキルがある」や「自分の時間を大切にしたい」など、お金以外の軸を優先して転職を進めることがポイントです。
仕事の裁量権はあるか
どれくらい仕事に裁量権があるのか、求人票や面接で確認しておくことは重要です。HSPは言われたことを淡々と続けるより、目的や目標を持って自主的に仕事を行う方が得意な傾向があります。
仕事で以下のようなことに悩んだ経験はありませんか?
- なんで今の仕事をやっているのか分からない
- ルーティン作業に飽きてしまう
- 仕事のやりがいがなく働く気が起きない
HSPはできるだけ主体性を持って裁量権が大きい仕事をしている時の方が集中力が続きます。
- 新規事業の立ち上げ
- コンサルなどの支援事業
- エンジニアなど、作業に深くのめり込める仕事
自分がどんな仕事の時に集中力を発揮できていたか、過去を振り返ってみることもポイントです。
仕事の目的は決まっているか
何のために仕事を行うのか目的を持っておくことは重要です。HSPは目的があると逆算して行動しやすいためです。目標を決めずについダラダラしてしまった経験はないでしょうか。
お金を稼ぐことを目的に仕事をしている方もいると思いますが、前述した通り違う視点に落とし込めるとベターです。
例えば、仕事に対して以下のような目的を持つことができます。
- 独立するためにWebマーケティングのスキルを習得する
- 仕事は手段で1番は自分の軸や理念を大切にする
- 家族の時間を大切にするために、休日が多い職場で働く
転職する際は、転職の目的を明確にしてから選考を進めることが重要です。
企業風土がHSPに適しているか
長期的に仕事を行うために、あなたが働きやすいと感じる企業に所属することが重要です。前章でも述べましたが、HSPは体育会系が多い、頻繁に社内イベントがある、などの企業では居心地が悪いでしょう。
どんな企業であれば働きやすいか、どんな環境であれば働きやすいかを考えてみることが大切です。
- リモートワークがある
- 少人数で飲み会を開ける
- 代表がHSPや内向型の気質を持っている
- ライフスタイルを重視できる
上記のように、働きやすさの観点であなたが1番重視している項目を決めておくと、選考を進める企業を選びやすくなるでしょう。
仕事を通してやりたいことができるか
仕事を通してあなたの興味関心があることを行うようにしましょう。HSPは興味関心があることについては没頭しやすい傾向があるためです。
一方で、命令されてやるなど、興味関心がない仕事を行う時は苦痛に感じる場合があります。
- プログラミングは時間を忘れて没頭できる
- 毎日パターンを変えながら営業力を付けている
- 人に寄り添う仕事がしたい
上記のように、自分自身の興味関心と繋げて仕事を行うことも大切です。
HSPが転職を成功させるポイント
ここまで転職するか迷っている際に確認して欲しいことを解説しました。続いて、転職を決心した方に、HSPが転職を成功させるポイントを解説します。
自分の強みを知っておく
自分自身の強みや弱みを知っておくことは重要です。仕事においては弱みを克服するよりも、強みを活かせる分野で戦うことの方が重要です。
強みの分野で仕事をする方が、お金を稼ぎやすい、周りに人が集まりやすい、などのメリットがあります。
- 人に教えることが好き
- 人の悩みを一緒に解決することが得意
- パソコンの作業が得意
- なにかモノを作ることが得意
上記のように、子どものころや学生時代に得意だったことが、仕事に活かせるヒントになっている可能性があります。
学生時代に得意教科があった方は、得意教科だけを集中的に伸ばすイメージです。
転職先で長続きしそうか考えてみる
転職する際は採用サイトや面接を通して、長期的にその企業に自分がいれそうか考えてみてください。
入社前にイメージができないと、人間関係、仕事内容、通勤、など、何らかの理由ですぐに辞めてしまう可能性があります。
- 面接官(上司)とコミュニケーションが取りやすい
- 理念と自分が大切にしていることがマッチしている
- リモートワークや1on1面談を実施している
膨大な数の企業があるので、転職は焦らずに行うことが重要です。
焦って転職をしてしまうと、早期離職や転職を繰り返す原因に繋がってしまいます。
転職エージェントを活用する
転職活動を進める際は転職エージェントを活用することが重要です。あなたがマッチする企業(働き方、給与、仕事内容)に転職するために、キャリアアドバイザー(転職のプロ)の力を借りることができます。
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まとめ
本記事では、転職のメリットやデメリット、ポイントについて私の実体験をベースに解説しました。
私はHSS型HSPの1人で、20代中盤で転職を2回経験しました。現在はWebマーケターのスキルを高めるために、企業に所属しながら本業+副業で仕事をしています。
HSPが転職する際は「お金」よりも、自分らしく働ける、興味関心がある、叶えたい夢を実現できるなど、あなたの軸や理念を重視することがポイントです。
日本には膨大な数の企業があるので、あなたにマッチした企業に入るために転職エージェントを活用することを推奨します。
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